「閉じない物語」

2017/5/18

むあ文庫では「今回のBOOKテーマ」と称して、
むあ文庫が設定したテーマをもとに選定した本をカフェ内に陳列する企画を行っています。

テーマは定期的に変わります。
カフェ内に陳列する「今回のテーマ本」というラベルがついた本は、
すべてこのテーマをもとに選んだ本です。

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第一回目のBOOKテーマは「閉じない物語」です。

おとぎ話に出てくるようなハッピーエンドではなく、
あえて完結しない、大団円やオチがない、
そんな物語「閉じない物語」を第一回目のBOOKテーマに選びました。
「ここで土になる」作・大西暢夫/の絵本がきっかけで、このテーマに決めました。
淡々とつづく、ある老夫婦の日常と選択の記録です。

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この絵本に出てくる夫婦のように、人生は終わりのない物語のようです。
壮大でもなく、大団円をむかえることもなく、
とるに足らないちいさな物語の集積のような日々。

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この文庫も、この場所も、完成という終わりをむかえることなく、
形を変えながら存在しつづけていきます。
窓の外では、種が発芽し、木になって、朽ちては新たな種が発芽して、
というように淡々とつづく物語があちこちで繰り広げられ、
さまざまな現象が混然一体となって現れては消えていきます。

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この場所も、その中の現象の一つのように、
変化しつづけながら物語を紡いでいけたら、という思いです。

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「今回のBOOKテーマ」は、数か月に一度のペースで変わります。

どうぞお楽しみください。