しかけ絵本

2017/6/14

むあ文庫が所蔵する本の中には、しかけ絵本も存在します。
今週末からしばらくの間、その中から選んだ数点を和室の一角に陳列します。

今回陳列するのは、イギリスとアメリカの出版社のしかけ絵本です。
本を360度開くと、家や村が立ち上がるものや、
90度開いて劇場のように立ち上がるものなど、
一言でしかけ絵本といってもその「しかけ」の方法は様々です。

”AN EDWARDIAN DOLL’S HOUSE”  Harper Collins 1995
という二階建ての家の内部が丸々立ち上がる本においては、
玄関ホールから台所、お風呂場、子ども部屋など8つの部屋が詳細に再現されています。
ドアが開くことはもちろんのこと、衣装ダンスなどの収納扉、その内部も描かれています。
2階までつづく階段や、天井のシャンデリアも立体で作られており、
トイレに至っては蓋まで開きます。
その細かい作りからは、しかけ絵本に対する作者の熱意と愛情が伝わってきて、
見ていて飽きません。

「今から100年ほど前、きれいな色刷りの絵本が造られはじめるとすぐ、
ポップアップの絵本も開発されました。
19世紀後半の50年間にポップアップの多彩な技法が競い合って開発されます。」
「現代ポップアップ絵本の世界」ほるぷ より

絵本の中でも、しかけ絵本という独自に発展してきた
絵本の表現方法の一端をお楽しみください。