新しい本、入りました

2018/2/7

「ポテト・スープが大好きな猫」
テリー・ファリッジュ 作 バリー・ルート 絵 村上春樹 訳
講談社

村上春樹が街で偶然見つけて気に入り、翻訳したという絵本です。

◆おじいさんと一匹の猫の物語です。ある朝、いつもの釣りの時間になっても猫が起きてこないことから始まる1人と1匹のすれ違いが、切なくも面白い展開です。考えることは最後まですれ違ったまま、でもそのことがとても自然な1人と1匹の話。

「世界で一番の贈りもの」
マイケル・モーパーゴ 作 マイケル・フォアマン 画 佐藤見果夢 訳
評論社

イギリスの作家モーパーゴが2004年に著した史実に基づく物語。

◆「ぼく」ががらくた屋の店先で買った机の引き出しから出てきた手紙には、第一次世界大戦中のクリスマスの日のある出来事が綴られていました。2つの時間軸で描かれる、その日にまつわる出来事、新しい出会い、愛をめぐる物語です。

「ながいながい旅 – エストニアから逃れた少女」
イロン・ヴィークランド 絵 ローセ・ラーゲルクランツ 文 石井登志子 訳
岩波書店

この本の絵を描いたイロン・ヴィークランドの自伝的な物語。

◆大好きな犬、おばあちゃん、足をいためた馬、漁船、クレヨン、次々と起こる出会い、別れを経験しながら、エストニアからスウェーデンに亡命していく少女のながい旅の物語です。

「島ひきおに」
山下明生 文 梶山俊夫 絵
偕成社

「海のしろうま」の作者でもある山下明生の絵本です。

◆島を引きずりながら、行き場を失って海の中をさまよい続ける鬼の物語です。作者、山下明生の言葉より「私の最初の心のうずきは、孤独だったと思います。だれにも遊んでもらえぬ昼さがり、泣いてかえる白い道ーそして、今日までこの孤独と愛の問題をひきずりながら、「島ひきおに」のように歩きつづけてきたような気がするのです。」