新しい本、入りました

2021/10/2

「ぼくは川のように話す」
ジョーダン・スコット/文 シドニー・スミス/絵 原田勝/訳
偕成社

吃音をもつカナダの詩人である作者の実体験をもとにした絵本。
今作により、シドニー・スミスとともに、障害をもつ体験を芸術的な表現としてあらわした児童書を
対象に選ばれるシュナイダー・ファミリーブック賞を受賞。

◆言葉が出てこなかったり、ためらったり、言葉にしたくない時というのは、誰にでもあります。
物事が滑らかにいかない、流れるように話せない、
そんなもどかしい気持ちが美しい自然の風景の一部として描かれています。
絵を描くシドニー・スミスのこれまでの作風からの変化にも注目です。

「安房直子コレクション4 まよいこんだ異界の話」
安房直子/作
偕成社

20年前に50歳の若さで亡くなった安房直子、全7巻の作品集のうちの第四巻。絶版のため、古書で購入。

◆ほんの少しのイーストを入れるとびっくりするほどふくらむパン、発酵によってできる美味しいお酒、その中には何か超自然のものがかくれていると思わずにいられなかった、という思いで生まれた、
お酒の中に住む小人の物語「ハンカチの上の花畑」が収録されています。
童話を書くことと家の中の仕事と、に通ずる「よろこび」について書かれたエッセイも。