新しい本、入りました

2023/1/28

「つきよのおんがくかい」
山下洋輔/文 柚木沙弥郎/絵 秦好史郎/構成
福音館書店

ジャズピアニストの山下洋輔が文を、70歳を過ぎてから絵本を描き始めたという染色家の柚木沙弥郎が絵を描いた絵本。
「柚木沙弥郎展 life・LIFE展」2022/11/11~12/25 美術館えきKYOTOにて購入。

◆音の表現にこだわりを感じるのは、
ジャズピアニストならではの感性を感じるからでしょうか。
言葉(音)と絵のセッションは、ページをめくるたびに盛り上がっていきます。
声に出して読むのが楽しい本です。

「たんじょうび」
ハンス・フィッシャー/文・絵
偕成社

文庫にも在庫している「こねこのぴっち」の前編。スイスの画家ハンス・フィッシャーが
自身の子どものために自作した手づくり絵本が元になっています。
父親のアトリエで一日の大半を過ごしていた末娘とのやりとりから生まれた物語。
「こわくてたのしいスイスの絵本展」2022/9/17~12/25 大山崎山荘美術館にて購入。

◆病気で療養することになった作者が、近くの山や川へスケッチしに行ったり、
家で子どもたちと過ごす中で、出来上がったこの本。
いたずらする猫や花を摘むヤギ、ケーキを焦がしてオーブンからモクモクと
煙が出る場面など、作者自身が体験したであろう生活の、
生き生きとした瞬間がたくさん描かれています。
この世界は大丈夫なんだ、生きるに値するのだ、
とこの本からは言われているように感じます。

「こんとごん」
織田道代/文 早川順子/絵
福音館書店

濁点の有無だけで、言葉の意味やイメージが変わる日本語。
キツネのこんは清音の世界を、ごんは濁音の世界を冒険する。
「あけてみようかがくのとびら展」2022/12/7~2023/2/12 佐川美術館にて購入。

◆「”」がつくかつかないかで、ごろっと変わる世界観。
二匹の性格まで異なって見えてきます。
日本語を学びはじめた子どもにはもちろん、
日本語の豊かさ面白さが大人にも伝わってきます。

「だんろのまえで」
鈴木まもる/作・絵
教育画劇

鳥の巣研究家としても多くの本を出している作者による、暖炉を描いた小さな絵本。

◆安全な場所、暖かい火、猫、誰かの寝息、があれば何とかなりそうです。