「モノの物語」

2022/9/3

「今回のBOOKテーマ」
9月から新しいテーマに変わりました。

第15回目のBOOKテーマは「モノの物語」です。

「 いつだってひとは ものたちといる
あたりまえのかおで
おなじあたりまえのかおで
ものたちも そうしているのだと しんじて
はだかでひとり ふろにいるときでさえ
タオル クシ カガミ セッケンといる
どころか そのふろばそのものが もので
そのふろばをもつ すまいもむろん もの
ものたちから みはなされることだけは
ありえないのだ このよでひとは
たとえすべてのひとから みはなされた ひとがいても
そのひとに こころやさしい ぬのきれが一まい
よりそっていないとは しんじにくい 」

まど・みちお詩集「ものたちと」より

お気に入りの帽子だったり、おじいちゃんの形見の時計だったり、
小さい頃に着ていたコートなんかをずっと捨てられずにいたりします。
モノにまるで命があるかのように、モノに気持ちをのせてしまう、
その心の有り様に人間らしさを感じます。


物語に出てくる「モノ」を視点に選んだ本を並べます。