新しい本、入りました。

2022/10/14

「あいたくてききたくて旅にでる」
小野和子/著
PUMP QUAKES

50年にわたり民話を求めて東北の村々を訪ね歩いた、民話採訪者の小野和子が記した
日記を軸に、聞かせてもらった民話、民の歴史、民話にまつわる文献や
手紙のやりとりなどを収めた一冊。

◆むかしむかし、おじいさんとおばあさんがおりました。おじいさんは山へ柴刈りに…
で始まる昔話。なぜ昔話に出てくるのは、いつもおじいさんとおばあさんなのか。
おじいさんは、なぜいつも柴を刈りに行くのか。
「ふるやのもり」の家は、なぜ雨漏りしているのか。

見知らぬ地で、民話採訪者が聞いたのは、
抜き差しならない状況から生まれた「物語の群れ」でした。

「すばこ」
キム・ファン/作 い・スンウォン/絵
ほるぷ出版

日本ではまだあまり知られていない鳥の巣箱の起源と、
その楽しみ方を描いたノンフィクション絵本。

◆都市では、生物間の食物連鎖のバリエーションが少なく、一度起こった虫の大発生
などによって、その周辺一帯の生態系が致命的なダメージを受けることがあるようです。
逆に言えば、その虫の捕食者である鳥が、
一休みできるような巣がひとつあることで、均衡が保たれることも。

「人形劇であそびましょう」
マイヤ・バリチ/作 クリスティーナ・ロウヒ/絵 稲垣美晴/訳
猫の言葉社

身近なものを使って楽しむ人形劇の入門書。
指人形、紙人形、片手使い人形、手や膝に顔を描く素肌の人形、
じゃがいもに毛糸の髪を埋め込むじゃがいも人形、森で見つけた枝や松ぼっくりで
作る木の人形まで、フィンランドの知恵がたくさん詰まっています。
フィンランドの本を出版する「猫の言葉社」から出版された一冊です。

◆想像の世界を自分の手で作り上げるワクワク感に満ちた、
眺めるだけでも楽しい一冊です。劇場内で購入した本です。

「絵描き」
いせひでこ/著
平凡社

デビュー作で野間児童文芸新人賞、「ルリユールおじさん」講談社出版文化賞絵本賞など
多数の賞を受賞した、いせひでこによる絵本。著者自身が影響を受けた
ゴッホや宮沢賢治を思わせる絵も登場します。

◆名もなき一人の絵描きが生きる日々、時間を一緒になぞるようにすすむ物語。
この絵描きのように、風を感じ、足元を見て、風景に身をまかせつつ、
ゆっくりと自分の時間軸を感じていたいと思う一冊です。

「はなのすきなうし」
マンロー・リーフ/文 ロバート・ローソン/絵 光吉夏弥/訳
岩波書店

1936年、スペイン内戦の真っただ中で出版された絵本。
文庫にあった一冊が古くなったので再購入した、今こそ読みたい名作です。

「めぐる季節の話」
安房直子/作
偕成社

20年前に50歳の若さで亡くなった安房直子、全7巻の作品集のうちの第7巻。
安房直子コレクション全巻揃いました。